骨肉腫は大型犬に多い骨の悪性腫瘍です。

骨肉腫の多くは前肢や後肢に発生し、正常な骨を壊しながら成長するため強い痛みを伴います。

したがって脚に骨肉腫ができた場合は、必ずと言っていいほど足を地面に着こうとしません。


ある日、大型犬のワンちゃんが後肢を痛がると言って当院に来院されました。
後肢のレントゲンを撮ってみると・・・

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向かって左の大腿骨の付根(矢印)が右の大腿骨より黒く写りました。

ここが病変です。






病変部は特定できましたが、これだけでは何の病気かはわかりません。
ここに何があるのかで治療が大きく変わってきます。

それをはっきりさせるために「骨生検」という検査を行います。
骨生検はワンちゃんに全身麻酔をかけて、専用の針を骨に刺し、骨の内部を取ってくる検査のことを言います。

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骨生検の様子です。




取ってきた骨の内部を病理医という専門の先生に診断していただきます。
そこで初めて骨の内部で何が起きているのかが分かるのです。


数日後に病理の先生から返答があり「骨肉腫」と診断されました。


骨肉腫と積極的に戦うには大きな手術が必要になってしまいます。
ただ、この手術には2つの意味があります。

1つ目は骨肉腫を体からできるだけ取り去ること。
2つ目は骨肉腫による痛みから開放すること。

痛みで座ることすらままならない、そんなワンちゃんを痛みから開放するのが飼主さんの願いでした。飼主さんの優しい思いが非常に力強く伝わってきました。

手術は無事終わり、驚いたことに術後は数時間でご飯を食べ始めました。
3日ほどで退院となりました。

治療もリハビリもまだまだありますが、痛みから開放されたことが最も大事なことです。